こんにちは!新卒「国際協力師」の延岡由規(@yuki_nobuoka)です。
先週末から、日本は台風や選挙で様々な影響が各方面に出ていることと思います。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
いきなりですが、質問です。
あなたは友達が何人いますか?
ネットワークが進化した今の時代、Facebookの「友達」やTwitterのフォロワーなど、数年前ではかんがえれないほど人との繋がり方は多様化しています。
そこで考えていただきたいのです。
あなたの「友達」は何を以って友達と呼べますか?
転じて、あなたの「身の回り」はどこまでを指すのでしょうか?
あなたが「社会」「世界」と捉えている範囲は、どこまででしょうか?
カンボジアに滞在して、はや半年が経とうとしています。
日本で起こっている選挙キャンペーンや台風被害に対する私自身の反応が、これまでとは大きく違っていることに気付いてしまいました。恥ずかしい話ですが、今回の選挙にはまったくと言っていいほど、ついていけてませんでした。というか、キャッチアップしようという気持ちがなかったです。
そんな自分に対してショックでした。
ああ、こうして『無関心』ができあがっていくんだろうな、と。
友達の数は150人まで
有名な仮説のひとつに、ダンバー数と呼ばれるものがあります。1990年代に、イギリスの人類学者ロビン・ダンバー氏によって提唱されました。
これにによると、1人の人間が関係を結べるのは150人程度だそうです。この数を超えてしまうと、分裂や収集がつかなくなってしまうとか。
「世界」や「身の回り」の範囲を考える上で、参考になりますし面白い説です。

- 作者: ロビンダンバー,Robin Dunbar,藤井留美
- 出版社/メーカー: インターシフト
- 発売日: 2011/07/01
- メディア: 単行本
- 購入: 9人 クリック: 108回
- この商品を含むブログ (25件) を見る
明らかに変わったこと
日本に住んでいた頃からテレビはしょうもなくて、ほとんど見ていませんでした。主な情報収集のリソースはインターネット。カンボジアに来る前は情報に触れる割合として、日本:海外で5:5ぐらいでした。片足は日本に、もう片方の足は海外に着いている感じです。
ところが、今も情報源がインターネットであることには変わらないのですが、キャッチする情報の割合は明らかに変わっています。
日本:海外=1:9ぐらい。
「ボタンひとつで世界の裏側の情報が手に入る今の時代に、日本の問題にだけ目を向けていて良いんでしょうか」
なんて普段は言っている私が、日本で起こっていることに対して明らかに関心が薄れています。
「疎遠→無関心」になる危機感
これ、いつもは世界の「裏側」に関心を持つことを呼びかけている自分にとって、かなり危ない状況です。
日本に住んでいる方々がアジアやアフリカなど、海の向こうで起こっている悲惨な出来事になかなか目を向けられないのと同じように、
カンボジアに住んでいる私は今、カンボジアやミャンマー関連のニュースばかりに目が行き、日本で起こっている出来事に対して疎遠になっています。
軸足として日本に置いていたはずの片足が、浮き足立っている状態。
日本を軸に、地球の裏側に広がっていたはずの私の「世界」が、カンボジアとその近隣諸国に縮こまっています。
まだ、つま先が着いているだけ、「疎遠」で留まっているだけましです。
でも、これがさらに進んで完全に足が浮いてしまったら、無関心になってしまったらと思うと、非常に良くない状況です。
「問題」に対する意識
以前はこう思っていました。
「問題」は人々に認識されなければ、「問題」にさえなり得ない。
でも今の状況に陥ってみて、こう思います。
「問題」は、それを「感じる」ことから始まる。
正直、今はカンボジアにいるので日本で起こっていることを感じるのは難しいです。あくまでも想像するにすぎません。
一方で、カンボジアで起こっている問題は生活の中で痛いほど感じます。貧困や地雷のこと、政治的なややこしいこと。
問題だと「感じる」から、なぜそれが起こっているのか知ろうとするし、どうすれば解決に向かえるだろうと頭を働かせる。
これは今後の伝え方にも響いていくる気がするので、もう少し考えてみよう。

- 作者: ロビンダンバー,Robin Dunbar,藤井留美
- 出版社/メーカー: インターシフト
- 発売日: 2011/07/01
- メディア: 単行本
- 購入: 9人 クリック: 108回
- この商品を含むブログ (25件) を見る