新卒・NGO職員がゆく。

カンボジア駐在の新米"国際協力師"による、国際協力やキャリア等に関する一考察。

日本社会で想いが燻っているすべての方へ。-私が海外で活動をする、たった2つの理由。


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こんにちは!新卒「国際協力師」の延岡由規(@yuki_nobuoka)です。

 

私が「国際協力」の世界に本格的に足を踏み入れたのは、大学3年生の時でした。それまで世界で起こる問題に関心は抱きつつも、なかなか行動に移せなかったのです。そこには様々な要因が絡んでいて、それらを言い訳にして「動かない」自分がいました。それがなんの巡り合わせか、今となっては「国際協力師」としてNPOに新卒で就職し、カンボジアに駐在しているのです。

一般的に、日本国内において国際協力に携わるNGOは400以上あると言われています。これに、政府系機関で働く方やJICAボランティアの方、それから全国各地の学生団体で活動をする学生たちを加えると、とても多くの人が国際協力活動に関わっていることが容易に想像されます。

そんな方々が、よく周りの人に聞かれる質問のひとつがこれではないでしょうか。

なぜ、日本ではなく「途上国」における問題に取り組むのか。

私自身、就職活動をしている最中、一般企業への就職か今の道を選ぶかでたくさんの方とお話をさせていただき、様々な視点から助言、提言、時には批判の声をいただきました。それでも私が、なぜ学生時代から「途上国」に赴き国際協力活動に従事してきたのか、私なりの考えをまとめます。

今は学生団体で活動をしているけれど、仕事にするとなると。。

将来的には国際協力の道に進みたいけれど、今は目の前の仕事があるし。。

そんなあなたに、少しでも勇気を、刺激をご提供できればと思います。

1. 世界は繋がっている

グローバリゼーションがこれほどまでに進展した現代社会において、世界で起こっている出来事に対して「私たちが全く無関係である」と言うことは、もはや不可能です。日本にいる私たちの何気ない行動選択が、世界の裏側にいる人々の、そして地球上の生命・自然環境を脅かしている可能性があるのです。

わかりやすい例でいうと、紛争鉱物のお話。

最近、Apple社による最新の「環境責任報告書」で、古い製品からアルミや銅、すず、コバルトなどを取り出して新しい製品に再利用する方法を試みるなど、リサイクル材料のみによる新製品の生産を実現するという目標を公開しました。この背景には「紛争鉱物」という問題があったことは間違いないと言えます。

今、あなたがこの記事を読んでいるスマートフォンやノートPCの中には、紛争の原因が入っているかもしれません。今も不安定な状況にあり、「平和以外に何でもある国」と称されるアフリカのコンゴ民主共和国(以下、「コンゴ(民)」と表記します)は、豊富な鉱物資源に恵まれた国でもあります。金や銀、タングステンなどの資源が豊富に採れ、中でもタンタルは世界全体の6割もの埋蔵量がコンゴ(民)に眠っていると言われます。そのタンタルは、主にスマートフォンやゲーム機のコンデンサーに使われています。

問題なのは、この鉱物資源の権益を巡って武装勢力が活動を展開し、女性や子どもを含む一般市民が巻き込まれているということです。武装勢力は違法なルートで資源を入手する多国籍企業から賄賂を受け取ることで活動資金を確保するために、国内の鉱山を支配しようとします。その際に、武装勢力の兵士によって女性がレイプ被害を受けることが「日常茶飯事」です。また、鉱物資源の採掘現場では大人だけでなく、子どもも低賃金かつ長時間という劣悪な環境のもとで労働を強いられているのです。

すべての電子機器に含まれているものが「紛争鉱物」ではありませんが、そのサプライ・チェーンは非常に複雑に形成されており、100%紛争に加担していない鉱物資源である、と言い切ることは困難です。つまり、私たちのカバンやポケットの中には、紛争の原因が入っているかもしれないのです。

他にも、環境問題や食料問題など、例を挙げだすと本当にきりがないほど、世界で起こる問題は私たちの日常生活と密接に関わっています。それなのに、日本人だからという理由だけで、日本の問題だけに目を向けていて良いものでしょうか。私はそのような事実に直面し、問題を引き起こした当事者の1人として、地球市民の1人として、解決の糸口を探っていきたいと思い、海外での活動に従事してきたのです。

2. 「適材適所」という考え

とってもシンプルですが、これは私自身がたどり着いたある種、揺らぐことのないひとつの考え方です。皆さん、この言葉をネガティヴに捉えるのではなく、ポジティヴに捉えましょう。

人にはそれぞれの性格、生い立ちや育った環境、経験などには違いがあり、あなたと同じように育ち、同じ経験をし、同じ事を同じように考える人は、この世に2人といないはずです。

あなたには、あなたにしか持ち得ない信念、生きる目的があるはずです。あなたには、あなたにしか発揮し得ない能力があるはずです。

ならば、それを発揮できる場所も一人ひとり違って当たり前だと思いませんか。

「日本に生まれたから、日本の問題を何とかしないといけない」

そんな枠に縛られるのっておかしくないですか?

私には兄がいるのですが、その兄によく、こう言われます。

「隣の人が困ってんのに、なんでお前はその人見過ごして海の向こうまで行ってしまうねん」(関西出身なので私も普段は関西弁です)

日本においても子どもの貧困やいじめ、自殺など種々の問題が存在しているのは事実です。隣の人が困っているのも事実です。もちろん、それを見過ごすわけにはいきません。

ただし、自分がウガンダに行ってしまえばその困っている隣の人がウガンダ人かもしれません。カンボジアに行けば、困っている隣の人はカンボジア人かもしれません。要は、その場所が違うだけで、やっていることは日本に居ても海外に居ても一緒なのです。

私はただ、隣にいる人の笑顔を見たいのです。そして、その隣の人はウガンダであったり、カンボジアの人であったりするので、日本を出て活動をしているのです。

学生時代は、たまたま「アフリカ」「子ども兵」という問題に関心を持ち、「元子ども兵の人たちの笑顔を見たい」という想いがあったから、そして、運良く現地に行く機会があったから、私はウガンダに行き「元子ども兵社会復帰支援」のプロジェクトに携わっていた、本当に、ただそれだけのことなのです。

また、海外で活動をすることが日本の問題解決に必ず寄与すると確信を持っていますし、将来的にはそのような事に携わっていくつもりです。

あなたに人生で成し遂げたい目的があったとして、もしその目的が日本にいるだけでは達成できないものであるならば、今すぐ飛び出しましょう。

「日本人だから、日本に居ないといけない。日本のために働かないといけない」

そんなの、おかしいですよ。

・・・・・・

つらつらと書きましたが、決して日本で働くことを否定しているわけではありませんので、その点は誤解をしないでいただきたいと思います。私はただ、「国際協力をしたい」「海外で働きたい」という想いがあるにもかかわらず、そこに自分で勝手な限界を設定して諦めてしまうのがもったいないと思っているだけです。

学生なら学生なりに、社会人なら社会人なりに、「国際協力に携わる」という人は社会からそれなりの逆風を受けていると思います。私の場合は、親からかなりの強風を浴びてきました。

しかし、最終的に人生を歩いていくのはあなた自身です。

その風に吹き飛ばされるぐらいの覚悟・想いであるならば、今は逆らわない方が良いのかもしれません。逆に、どんなに強い逆風にあっても地に足を着けて歩き続けられるのであれば、とことん歩を進めましょう。あなたが台風の目となって、気が付けば、周りの人はあなたの吹かせる風に巻き込まれているでしょう。

 

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